僕が美容師になった理由②
なんとか受付を済まし、ソファーに座り待つ事数分、、
「山下様〜」
きた!
「はいっ!!」
いらっしゃいませ〜
いらっしゃいませ〜
お疲れ様でした〜
僕は思うわけです。
なんだこの手厚い出迎えは⁈そして何も疲れてないぞ?と心のなかで思うわけです。
席に座ると30代前半くらいのお兄さんが来ました。
「今日はどうしましょう?」
えっ?髪切りに来たんですけど
てなるわけですよね。
「どんな風にしましょう?」
きましたね。この質問は事前にいとこに聞いていたので難なくクリアです。(過去に何もオーダーせずに15年間刈り上げだったのでそんなこと聞かれた経験がなかった)
「適当にすいといてください!」
(すくってなんや?でもいとこがいい感じやし大丈夫やろな。やけどすくってなんや?って思う中学二年生、)
「わかりましたー!」
(よかったー次なんか言われたら返す言葉なかったしひと安心。)
そして黙々ともう読んだ雑誌を何回も最初のページに戻しながら見るの4回くらい繰り返してると
、、
「できましたよ〜」
(ちなみに切っている間ほぼ鏡を見ていない。そう恥ずかしいからである。)
⁈ついにできたのか?
鏡を見せられ、いろいろ説明されます。
その説明が全く理解出来ていない私は、さもわかってるかのようにはいの一点張り。
最後にこう言われました。
「ワックスつけてもいーですか?」
(ワックスてなんですか?)
まさか得体の知れないものをつけられて多額請求されるのではないだろうか?などいろいろな憶測が湧きましたが、チキンな僕は何も言えずお願いしますを言ってしまう。
人生で初めてのワックス。感想はすごい。
初めて刈り上げじゃなくなった自分の髪型を見て僕は生まれ変わりました。
おしゃれをしたいと。
そこから洋服や髪の毛に興味をもち、まさに人生の分岐点となるターニングポイントの年でした。
この出来事が美容師に興味を持った瞬間です。
つづく